この記事では孵化後の稚魚の飼育方法をご紹介致します。
前編のメダカの繁殖方法 ~産卵&卵の管理編~はこちらです。
メダカの繁殖方法 ~産卵&卵の管理編~
孵化
卵が順調に育つと、およそ10日前後で孵化が始まります。
産卵&卵の管理編で、卵は親に食べられてしまうので分けて管理しましょうと書きましたが、稚魚も同様に食べられてしまいますので分けて管理をしましょう。
産まれたばかりのメダカはとても小さく、か弱いですので飼育に少しコツがいります。
そこで稚魚の飼育方法をご紹介致します。
仔魚(針子)の飼育方法
産まれて間もない小さな魚を広い意味で稚魚と言いますが、狭い意味では稚魚は成長段階の限られたステージを指し、仔魚(しぎょ)の次のステージになります。
産まれた直後の稚魚を仔魚と言い、仔魚には様々な定義がありますが、メダカの場合は体長が約4~7mmの時期になります。
また、仔魚と稚魚を合わせて仔稚魚と言います。
- 体長:約4~7mm
- 飼育温度:18~30℃
- 1Lあたり:約50匹まで
- エサ:ゾウリムシ、ワムシ、PSB(光合成細菌)、など
エサの与え方
孵化直後はヨークサック(卵黄)がついており、ヨークサックの栄養で少し育ちますが、その量は親のサイズや健康状態など個体差がありますので産まれたらすぐにエサをあげた方が無難です。
産まれたてのメダカは約4~5mmと小さく、稚魚用の人工飼料でも食べられないことが多くありますので、ゾウリムシなどの生きた微生物(活き餌)をあげるとうまく育てられます。
この時期はエサを一日に4~5回ほどあげたほうが良いのですが、一般的には難しい回数になります。
活き餌だと多めに入れておけば好きなときに食べられますし、食べ残しても生きている限りは腐らないので水を汚しにくい点もオススメポイントです。
PSB(光合成細菌)は、水田や河川、汚泥や排水口など身の回りのいたる所にいる細菌です。水質浄化などにも非常に効果的な細菌ですが、アミノ酸が豊富に含まれているのでエサとしても使用できます。ぜひ使ってみて下さい。
小さな子がイジメられて、ずっと小さいままだったり死んでしまったりするので、なるべく大きな子と小さな子を分けて飼育してあげましょう。
なまず先生
水換え・エアレーション
仔魚の水換えは誤って流してしまうこともありますし、さほど汚れないので小さなうちはしなくても大丈夫です。
エアレーションやフィルターは泳ぎがまだ下手くそなのでない方が良いです。
あまり触らないほうが良いですが移動させる場合は、網目の細かいネットかレンゲなどで水ごとすくうようにしましょう。
体が傷ついてしまったり、少しの衝撃で背骨が曲がったり死んでしまったりするので注意が必要です。
稚魚の飼育方法
- 体長:約8~15mm
- 飼育温度:15~30℃
- 1Lあたり:約15匹まで
- エサ:稚魚用人工飼料、稚ミジンコ、ブラインシュリンプ、ゾウリムシ、ワムシ、PSB、など
この頃から見た目が成魚に似た形になってきて、メダカだと分かるようになります。
体が少し大きくなり、稚魚用の人工飼料も食べられるようになります。
また、稚ミジンコやブラインシュリンプなども食べられられるようになりますので、色々なエサをあげてみましょう。
1cmを超えるくらいになると泳ぎもだいぶ上手になりますので、水換えやエアレーションをしても大丈夫です。
また、成魚と合わせても大丈夫です。
なまず先生
幼魚(若魚・未成魚)
- 体長:約15~20mm
- 飼育温度:10~30℃
- 1Lあたり:約1~3匹
- エサ:人工飼料、ミジンコ、ブラインシュリンプ、など
見た目は完全に成魚と同じですが性成熟をしていない段階です。
このあたりで雌雄判別ができるようになります。
成魚
- 体長:約20~30mm
- 飼育温度:5~30℃
- 2Lあたり、約1匹
- エサ:人工飼料、ミジンコ、ブラインシュリンプ、など
性成熟をして産卵が出来るようになります。
孵化をしてから約3~4ヶ月で成魚になります。
最後に
メダカは寿命は短いですが、このようにサイクルを繰り返すととても長く付き合うことが出来ます。
生態や特性を理解し、メダカライフを長く存分に楽しんでください。